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メタボローム測定技術を利用した代謝フラックスの時間変化解析 |
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目的物質の生産にむけた、微生物の効率良い代謝改変が可能に
Toya, Y., Ishii, N., Nakahigashi, K., Hirasawa, T., Soga, T., Tomita, M. and Shimizu, K. (2010) 13C-metabolic flux analysis for batch culture of Escherichia coli and its pyk and pgi gene knockout mutants based on mass isotopomer distribution of intracellular metabolites. Biotechnol. Prog., 26(4):975-992.
 微生物を利用してアルコールやアミノ酸などの有用物質を生産する取り組みは広く行なわれているが、工業的な生産ではなく、微生物につくらせるメリットは何か。それは、工業的には複雑な行程であっても、微生物なら一気に引き受けてくれるため、簡単に有用物質を生産できるところにある。一方で、このような生産方法においては、目的物質の生産性を向上させるためには微生物の代謝を合理的に改変する必要がある。そのためには細胞内代謝経路における物質の流れ(代謝フラックス)を理解することが重要だ。 |
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最終更新日 ( 2012/02/19 日曜日 18:27:53 JST )
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迅速で簡便なタンパク質の一斉定量法を実現
Shinoda, K., Tomita, M. and Ishihama, Y. (2010) emPAI Calc -- for the estimation of protein abundance from large-scale identification data by liquid chromatography-tandem mass spectrometry. Bioinformatics, 26(4), 576-7. 
タンパク質は生体内で活躍する主力の分子であり、個体の成長や疾患等と大きく関わっている。このためタンパク質に焦点を当てた解析をする意義は大きく、多くの研究者がタンパク質に関する研究を盛り上げている。このようなタンパク質解析は、従来特定のタンパク質に着目してその機能を調べるものが主流であったが、近年では個別のタンパク質に着目することなく細胞全体のタンパク質を網羅的に同定•定量する手法が求められている。例えば、がん患者と健常者の組織からタンパク質を網羅的に調べ、差分をとることで がん患者、あるいは健常者に特異的なタンパク質を検出することができる。さらに、両者で差があった物質を測定することで、どのくらい異なるかということを定量的に数値化することが可能となる。がん患者と健常者など、比較したいサンプル間におけるタンパク質の種類や量の違いを知ることは、疾患のメカニズムを解明する上でも、また治療法を開発する上でも非常に役立つことが期待される。 |
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最終更新日 ( 2011/12/22 木曜日 12:06:52 JST )
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バイオインフォマティクスにおけるWebサービスアクセスのためのEMBOSSパッケージ |
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既存の解析環境にWebサービスを安定的に連携させる新規ツール「KBWS」の開発
Oshita, K., Arakawa, K., and Tomita, M. (2011) KBWS: an EMBOSS associated package for accessing bioinformatics web
services, Source Code for Biology and Medicine, 6:8.

バイオインフォマティクスの分野では、数千のデータベースや約1500もの解析ツールがインターネット上で公開されており、研究者はそれらを自由に利用することが可能である。このようなWebサービスを活用することで、研究者は煩雑なツールのインストールやメンテナンスを意識することなく、計算資源が豊富なサーバを用いて効率よく解析を行うことができる。 |
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最終更新日 ( 2011/12/07 水曜日 10:26:43 JST )
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環状バクテリアゲノムにおける複製終結点の網羅的予測 |
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DNAの複製終結とdif配列の関係性を解き明かす手がかりに Kono, N., Arakawa, K. and Tomita, M. (2011) Comprehensive prediction of chromosome dimer resolution sites in bacterial genomes. BMC Genomics, 12(1), 19.

生物はみな、細胞内に染色体という遺伝情報を担う物質を持っているが、ヒトやマウスなどの真核生物の染色体の形状は線状であるのに対し、多くのバクテリアのそれは輪っか状(環状)である。このような環状ゲノムには複製開始・終結点が正反対に位置し、この他にもさまざまな極性が存在する。例えば遺伝子の向きの偏り、DNA塩基組成の偏りなどである。このような環状ゲノムの極性はバクテリア特有の複製機構によって形づくられていて、一点の複製開始点から左右に複製が進む時に、それぞれが二本あるDNAの異なる鎖を鋳型としていることに由来している。 |
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最終更新日 ( 2011/11/18 金曜日 23:14:57 JST )
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ゲノム構築法への応用と水平伝播での役割解明にむけて Itaya. M, and Kaneko. S. (2010) Integration of stable extra-cellular DNA released from Escherichia coli into the Bacillus subtilis genome vector by culture mix method. Nucleic Acids Res, 38(8), 2551-2557.
 
遺伝子工学、ゲノム工学では、大腸菌で組換え DNA を調製することから始まる。大腸菌では遺伝子操作系が完備しており、短い DNA なら問題なく調製できるが、巨大な DNA の扱いは不得手である。従って、ゲノム全体 (>500 kbp) のような巨大 DNA のクローニング操作では、現状では枯草菌、酵母のような特殊な宿主を利用しなければならない。枯草菌、酵母での巨大 DNA (=ゲノム DNA) のクローニング操作は、実際には図に示したように分割設計した小型 DNA (ドミノ DNA ) をつなぎ合わせて再構築する。しかもこの分割 DNA は大腸菌で用意できる範囲で試されており、比較的大きな DNA (約 100 kbp 程度) でも BAC (Bacterial artificial chromosome) と呼ばれるプラスミドベクターで準備できる。ドミノ DNA は、大腸菌を破壊して生化学的な精製ステップを経て、最終的に試験管 (マイクロチューブ) に純度の高い DNA 溶液として取り出すのが一般的である。 |
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最終更新日 ( 2011/12/07 水曜日 10:27:05 JST )
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RNA分解酵素におけるDNA鎖とRNA鎖との違いを区別する領域 |
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構造が類似しながらも基質が異なるタンパク質の比較解析 Kitamura. S, Fujishima. K, Sato. A, Tsuchiya. D, Tomita. M, and Kanai. A. (2010) Characterization of RNase HII substrate recognition using RNase HII-Argonaute chimeric enzymes from Pyrococcus furiosus. Biochem. J, 426(3), 337-344.
 
タンパク質はアミノ酸が重合したものであるので、一般的に類似したアミノ酸配列を持つタンパク質どうしは構造もまた似ている。一方、アミノ酸配列を比較した時にはほ とんど相同性が見られないのに、その立体構造が酷似していることもある。例えば、 RNase H と Argonaute (Ago)タンパク質(そのなかの PIWI ドメイン)の間にはアミノ 酸配列からは想像できなかった構造の類似性がある。ここで、RNase H は、DNA 複製時における不連続の短い DNA 断片(岡崎フラグメント)に見られるような、DNA 鎖と RNA 鎖がハイブリッドを形成した領域の RNA 鎖を分解する酵素である。また、Ago は 遺伝子発現を制御する RNA 干渉に関わる主要な因子の一つであり、2 本鎖 RNA 分子を認識して、その RNA を分解するタンパク質である。このように、構造が類似しながらも基質が若干異なるタンパク質の比較解析は、タンパク質の機能ドメインの役割を明らかにする上で有用であると考えられる。そこで、北村さや香氏らは、超好熱性の古細菌 (アーキア)である Pyrococcus furiosus にはこの両方のタンパク質(Pf-RNase HII と Pf-Ago)が存在することに着目し、これらのタンパクそれぞれの部分から構成され るキメラ分子を解析すれば、RNA と DNA とを区別するような領域が分かるのではない かと考えた。 |
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最終更新日 ( 2011/12/07 水曜日 10:27:21 JST )
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細胞内タンパク質(プロテオーム)の大規模定量法の確立 |
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細胞種・培養条件による制限を受けない普遍的な定量法 Imami, K., Sugiyama, N., Tomita, M. and Ishihama, Y. (2010) Quantitative Proteome and Phosphoproteome Analysis of Cultured Cells Based on SILAC Labeling without Requirement of Serum Dialysis, Mol Biosyst., 6(3), 594-602.

質量分析計を用いたタンパク質の大規模解析(プロテオーム解析)において、SILAC (Stable Isotope Labeling by Amino acids in Cell culture) 法はいまや最も実用的かつ正確なタンパク質定量法として確立されつつある。SILAC法とは、細胞中のタンパク質を質量の異なるアミノ酸で標識することにより、数千個ものタンパク質の大規模な定量を可能にする手法である。例えば細胞に刺激(増殖因子、薬剤、紫外線など)を与えた時と与えていない時の細胞内のタンパク質発現量を比較したい時にSILAC法が利用されている。SILAC 法は2002年の最初の報告以来すでに 1,000 回以上も引用されていることや、一流学術誌であるScience誌やNature Methods誌において近年注目すべき技術としてハイライトされていることからも、その汎用性と重要性がうかがえる。 |
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最終更新日 ( 2011/10/24 月曜日 22:39:55 JST )
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時計遺伝子の発現位相遅れを生みだすポジティブフィードバック制御の解明 |
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コンピュータシミュレーションと細胞実験で概日時計の仕組みに迫る Y. Ogawa, N.Koike, G. Kurosawa, T. Soga, M. Tomita, and H Tei. (2011) Positive Autoregulation Delays the Expression Phase of Mammalian Clock Gene Per2. PLoS ONE, 6(4): e18663.
 
多くの生物の体内には、睡眠や覚醒に代表される約24時間周期の体内リズムを維持するための「概日時計」と呼ばれる仕組みが備わっている。概日時計は時計遺伝子と呼ばれる遺伝子群により構成され、これらの相互発現制御によって安定なリズムを自律的に刻み続けている。また、環境の光や温度の条件を感知し、リズムを外部環境に同調させる機能も兼ね備えている。 |
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最終更新日 ( 2011/12/07 水曜日 10:27:54 JST )
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漢方の複合的薬効の科学的理解へ K. Iino, M. Sugimoto, T. Soga, and M. Tomita. (2011) Profiling of the Charged Metabolites of Traditional Herbal Medicines Using Capillary Electrophoresis Time-of-Flight Mass Spectrometry. Metabolomics.
  漢方薬はアジア圏を中心に数千年以上使用されてきた。経験医学に基づく伝統的処方薬であり、近年では西欧圏においてもその使用が広がり効果が注目されている。処方される漢方薬は複数の生薬を組み合わせて作られており、日本で利用されている生薬だけでも100種類以上が登録されている。生薬には、薬草、鉱物、動物などが含まれるが、これらの組み合わせによって薬効を持つ漢方薬のメカニズムに関しては、含有成分の分析が難しいことなどから、まだ不明な点が多い。 |
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最終更新日 ( 2011/09/07 水曜日 15:53:41 JST )
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細胞内シグナル伝達ネットワークの全貌解明へ向けて Y. Kyono, N. Sugiyama, M. Tomita, Y. Ishihama. (2010) Chemical dephosphorylation for identification of multiply phosphorylated peptides and phosphorylation site determination. Rapid Commun. Mass Spectrom., 24 , 2277-2282
  生物はさまざまな刺激に反応を示すことで、環境への適応をおこなっている。例えば外界が暑くなると、人は汗をかくことで体温を調節している。具体的には、この応答はまず皮膚の温度を感知するセンサーの情報が脳の視床下部に伝達され、発汗の命令を受けた後にその情報が皮膚に伝達されることで実現されている。このような情報の伝達は個体レベルだけでなく細胞レベルでも行われている。細胞外からの刺激はそれを受け取る受容体タンパク質に伝えられ、そのタンパク質が酵素活性を帯びることで、さらにその下流のタンパク質が連鎖的に活性化し、細胞外からの信号を細胞核に伝えて、特定遺伝子の転写調節を促すことで細胞応答を引き起こす。このようにタンパク質が他のタンパク質を活性化あるいは不活性化することで、下流のタンパク質へと次々に情報が伝達される。その過程は、リレー走者が次々とバトンを渡していくかのようであり、この時の「バトン」の受け渡しに相当する細胞内情報伝達方法の一つにタンパク質の代表的な翻訳後修飾であるリン酸化が挙げられる。 |
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最終更新日 ( 2011/08/05 金曜日 12:33:58 JST )
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極小イントロンの大規模な転移現象を古細菌で初めて発見 |
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遺伝子をコードしないRNA配列の起源やスプライシング機構の一端を明らかに Fujishima, K., Sugahara, J., Tomita, M., Kanai, A. (2010) Large-scale tRNA intron transposition in the archaeal order Thermoproteales represents a novel mechanism of intron gain. Mol. Biol. Evol., 27(10), 2233-2243.
  遺伝情報の基本単位である遺伝子は、一度RNAに情報が書き写されたのち、RNAのまま機能する領域やタンパク質として翻訳される領域(エキソン)以外は一連の切断反応によって除去(スプライシング)されてしまう。この除かれる不要な領域はイントロンと呼ばれており、タンパク質によって切断されるタイプ、タンパク質とRNAの複合体であるスプライソソームによって切り出されるタイプ、そしてリボザイムによって自己スプライシングするタイプの3種類に大きく分けられる。一般的に知られる真核生物の遺伝子が持つイントロンはこのうちのスプライソソームによって切り出されるタイプのイントロンであるが、その他のイントロンの多様性や役割も注目されてきている。 |
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最終更新日 ( 2011/02/24 木曜日 14:08:57 JST )
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KEGG Atlasをベースとした多機能ウェブブラウザ「Pathway Projector」の開発 |
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自由に実験データを可視化することができる操作性にすぐれたツールの実現 Kono, N., Arakawa, K., Ogawa, R., Kido, N., Oshita, K., Ikegami, K., Tamaki, S. and Tomita, M. (2009) Pathway Projector: Web-Based Zoomable Pathway Browser Using KEGG Atlas and Google Maps API. PLoS One, 4(11), e7710.
  細胞内の物質は、主にDNA・RNA・タンパク質・代謝物の4階層に大分されており、これらの要素が複雑にからみあって細胞のふるまいを制御している。このような細胞内物質を同定するための高度な技術が近年急速に発展してきているが、それに伴い蓄積される膨大な実験データをどのように解析するかは、現代の生命科学における大きな課題である。そこで注目されるアプローチの一つに、「可視化」がある。例えば、当研究所付近の街並みについて知りたいとしよう。住所のみの文字情報などと比較して、研究所の隣が高校であることや大型スーパーが近くにあるなどといったことを視覚的に示した地図を用いると、相対的な位置関係や周囲の環境などのさまざまな情報を一度に直感的に理解することができる。このように、データの「可視化」は複雑な細胞のふるまいをある程度複雑なまま体系的かつ直感的に理解することを助けることができ、生物学者には必須のツールとなっている。 |
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最終更新日 ( 2011/02/24 木曜日 14:10:03 JST )
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モノリス型シリカカラムを用いたタンパク質の網羅的分析手法の開発 |
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大腸菌のタンパク質を短期間で一斉同定することに世界で初めて成功 Iwasaki M, Miwa S, Ikegami T, Tomita M, Tanaka N, Ishihama Y.. (2010) One-dimensional capillary liquid chromatographic separation coupled with tandem mass spectrometry unveils the Escherichia coli proteome on a microarray scale. Anal Chem., 82(7):2616-20.
  私たちの体は約60兆個の細胞から成っており、その細胞を構成している大部分の物質はタンパク質である。タンパク質はアミノ酸が鎖状につながったもので、アミノ酸の組み合わせや化学修飾によってタンパク質の性質が決まるが、現在、生体内で働くヒトのタンパク質は少なくとも数十万種類あるといわれている。これらのタンパク質は細胞をつくるための素材としての役割だけではなく、化学反応の触媒や生体組織の維持など幅広い機能を担っていることからも、その重要性が認知されている。 |
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最終更新日 ( 2011/02/24 木曜日 14:10:29 JST )
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リン酸化活性プロファイルを用いたシグナル伝達経路の解明に向けて |
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タンパク質のリン酸化情報を使うことで、シグナル伝達経路の再構築が可能に Imamura H, Yachie N, Saito R, Ishihama Y, Tomita M.. (2010) Towards the systematic discovery of signal transduction networks using phosphorylation dynamics data. BMC Bioinformatics, 11:232.
  私たちのような多細胞生物の体内では、細胞同士がコミュニケーションをとりながら細胞組織を構成し、一つの生命体として統合されている。ホルモンや神経細胞における活動電位などの刺激が個々の細胞に届くと、細胞内にある多数の分子がドミノ倒しのように連鎖的に情報を伝達することで、その外界からの刺激を核に伝え、転写やアポトーシスなどを制御する。例えば、タンパクAがその下流のタンパクBを活性化し、活性化されたタンパクBがタンパクCを活性化する。このようにあるタンパク質が他のタンパク質を活性化または不活性化し、下流のタンパク質に情報を伝えていく過程や機構をシグナル伝達という。このような細胞内シグナル伝達による綿密な制御は、生命の恒常性を維持するために非常に重要な役割を果たしている。 |
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最終更新日 ( 2011/02/24 木曜日 14:10:49 JST )
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メタボローム技術を駆使して患者に負担の少ないがん診断法の確立をめざす Masahiro Sugimoto, David T. Wong, Akiyoshi Hirayama, Tomoyoshi Soga, Masaru Tomita. (2010) Capillary electrophoresis mass spectrometry-based saliva metabolomics identified oral, breast and pancreatic cancer-specific profiles. Metabolomics, 6(1), 78-95.
  がんの診断において,特に早期発見のための検査では,高い検出精度だけではなく,患者に負担が少なく,低コストな検査方法が求められる.唾液は血液や尿と比較しても安全で容易に取得できる体液であり,様々な病気の診断や,薬物モニタリングへの適用が期待されている.そこで杉本助教らは,アメリカ カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のDavid Wong博士らとの共同研究により,メタボローム測定による唾液を用いたがん診断の可能性を探った.Wong博士らは既に唾液中のたんぱく質やmRNAなどを用いた口腔がん診断技術の研究開発を行ってきていたが,実用にあたっては精度がまだ不十分であり,改善の余地があった. |
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最終更新日 ( 2010/09/10 金曜日 15:27:58 JST )
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ゲノム解析統合環境 G-language Systemのウェブサービス |
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World Wide Webの仕組みを使うことで,ブラウザさえあれば誰でも簡単にゲノム解析が可能に Kazuharu Arakawa*, Nobuhiro Kido, Kazuki Oshita and Masaru Tomita. (2010) G-language genome analysis environment with REST and SOAP web service interfaces. Nucleic Acids Research, 38, W700-W705.
  バイオインフォマティクスの発展は目覚ましく,多様化する研究に合わせてさまざまな分野でうみだされる膨大なデータを解析するために,多数のソフトウェアツールが開発され,公開されている.これらの解析ツールは通常単独で完結するものではなく,実際に研究を行う過程では,複数のツールを組み合わせることによって複雑な生命現象を明らかにしていく.そんな時に問題になるのがソフトウェアの相互運用性(Interoperability)だ.一般のソフトウェア同様に,Windows専用,Linux専用,あるいはMacOS X専用のツールが存在することはもちろん,研究のためのソフトウェアは特定のバージョンのOSを要求したり,依存する外部ツールやソフトウェアライブラリすることが少なくない.また,各ソフトウェアが入出力するファイルの形式もさまざまで,実際にこれらを組み合わせて使うには多くの労力が必要だ.そこで注目されているのが,ウェブサービスという新しいソフトウェア形態である.ソフトウェアをサービスとして提供することで,研究者はインターネットを介して,プラットフォームやバージョンなどの違いを意識することなくソフトウェアを利用することができる. |
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最終更新日 ( 2011/02/24 木曜日 14:11:27 JST )
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祖先生物から受け継がれてきたmicroRNAと遺伝子ペアの解析 |
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ヒトの系譜を辿ることで,祖先生物の遺伝子制御の解明へ Takane, K., Fujishima, K., Watanabe, Y., Sato, A., Saito, N., Tomita, M. and Kanai, A., (2010) Computational prediction and experimental validation of evolutionarily conserved microRNA target genes in bilaterian animals. BMC Genomics, 11(1), 101.
 複雑な生命システムのなかでも,遺伝子の発現をコントロールすることは細胞にとって非常に重要な作業であり,きわめて緻密に行われる必要がある.遺伝子発現とは,細胞の部品をその設計図である遺伝子のDNA配列から読み取り,青写真のコピーであるmRNAに「転写」した後にさらにタンパク質を構成するアミノ酸配列に「翻訳」するまでを指すが,この過程は単に遺伝子のオンとオフを切り替えるだけではなく,時間的にも量的にも綿密なコントロールを要求する.このような遺伝子発現の細やかな制御にはmicro-RNA (miRNA) と呼ばれる短いRNA断片がもちいられ,標的遺伝子の転写産物にmiRNAが結合することで発現を阻害するという仕組みが働いていることがこれまでに示されてきた.そして近年,ヒトや線虫などの左右相称動物のmiRNAは進化的に保存されていることが明らかとなり,miRNAと標的遺伝子が共に進化してきた可能性が示唆や報告例がでてきている(Moss et al 1997, Wu et al 2005).一方で,左右相称動物のmiRNA-標的遺伝子をペアとしてその進化に着目し,網羅的に解析を行った例はまだ存在しない.そこで,修士課程2年の高根香織氏らのグループはmiRNAの標的遺伝子抽出において進化的な保存性を考慮する新規手法を開発し,高効率・高精度な予測をもとにmiRNA-標的遺伝子ペアの進化をたどることを可能にした. |
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最終更新日 ( 2010/05/22 土曜日 00:02:22 JST )
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植物プランクトンの「種」の正体に迫る Nakada, T., Shinkawa, H., Ito, T. and Tomita, M. (2010) Recharacterization of Chlamydomonas reinhardtii and its relatives with new isolates from Japan. J. Plant Res., 123(1), 67-78.
どの生物がどのグループに分類されるか.全ての生き物を種という単位で正しく分類し理解することは地球上に存在する生物を体系的に理解し,その進化的な関係を知る上で欠かせない作業である.Chlamydomonas reinhardtii (コナミドリムシ)は 19 世紀にはじめて記載された歴史のある種で, 光合成や鞭毛運動のモデル生物として全ゲノムも公開されている.ところが分子生物学的研究がさかんな一方で分類学的研究は遅れており, 特に近縁種や類似種(C. smithii,C. globosa,C. incerta,C. orbicularis など) との分類が明確になされていないのが現状である.これは,研究者の間で微細藻類に対して様々な種概念が提唱されていたことが背景にあり,仲田助教らのグループでは今回,この問題を解決するために新規の日本産株を含む培養株を用いて,これまでの種概念に対し実験的に比較検討を行った.
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最終更新日 ( 2010/05/24 月曜日 01:27:20 JST )
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臨床応用へ向けたヒト赤血球シミュレーションの新たな一歩 Nishino, T., Yachie, A. K., Hirayama, A., Soga, T., Suematsu, M. and Tomita, M. (2009) In silico modeling and metabolome analysis of long-stored erythrocytes to improve blood storage methods. J. Biotechnol.,144(3), 212-223.
 通常輸血を行う際は,輸血パックに保存された血液を用いるが,日本で最も一般的に用いられている血液保存法では,4℃で3週間しか保存できない.そこで,限られた血液資源を有効に利用するために,保存期間の長期化,そして保存血液の品質向上が求められている.輸血用の血液製剤(保存血液)を長期に渡って保存するためには,赤血球中のエネルギー通貨物質であるATP,および,2,3-ビスホスホグリセリン酸(2,3-BPG)の濃度を高く保つことが重要である.これは,ATPが豊富ならば赤血球細胞は壊れにくくなり,また2,3-BPG濃度が正常に保たれることによって輸血の本来の目的である酸素運搬能力を高めることができる効果による.しかし,血液の保存中には赤血球のATPと2,3-BPGの著しい減少が起こることが知られているが,この作用機序については明らかになっていない. |
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最終更新日 ( 2010/05/21 金曜日 15:12:46 JST )
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一般化GC非対称性指数による複製関連の変異・選択圧の定量化 |
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ゲノムの配列からその複製メカニズムを推定できる画期的新手法 Arakawa, K., Suzuki, H., and Tomita, M. (2009) Quantitative analysis of replication-related mutation and selection pressures in bacterial chromosomes and plasmids using generalised GC skew index. BMC Genomics, 10, 640.
 地球上の全ての生物は,バクテリアから私たち人類を含む現存するあらゆる生き物,そして,恐竜のようにかつては地上を闊歩したものたちにいたるまで,全てがAとTとGとCの4文字で書かれたゲノムを持っている.多くの真核生物のDNAではこれらの文字はほぼ均等に20~30%程度ずつ使われているが,単細胞微生物であるバクテリアではGC含量と呼ばれるGとCの文字の総量は,実に10%から90%程度までさまざまである.また,DNAは決まった方向(5’末端から3‘末端方向)にしか複製ができないため,複製を開始する場所を中心に,順方向に複製されるリーディング鎖と逆方向なラギング鎖に二分でき,これらの領域においても,塩基(文字)の使われ方には偏りが生じる.例えば漢字が多い文章が難解に思え,ひらがなが多い文章が詩的な,あるいは幼稚な印象をあたえるように,このようなDNAの塩基組成の偏りは,どのような遺伝子がゲノムに存在し,それらがどのように配置されるか,という基本的な枠組みを方向づける. |
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最終更新日 ( 2010/05/20 木曜日 20:53:08 JST )
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