| 虫下し薬が「がん」に効く? メタボローム解析でがんが回虫と同じ代謝を使うことを示唆 |
~国立がんセンター東病院とのスーパー特区(がん医薬品・医療機器早期臨床開発プロジェクト)の共同研究成果~(09.05.20) 慶應義塾大学先端生命科学研究所の平山明由研究員、曽我朋義教授らと国立がんセンター東病院(千葉県柏市)の江角浩安病院長らの研究グループは、メタボローム(*1)解析によりがん細胞が自身の増殖に必要なエネルギーを作り出す際に、回虫などの寄生虫が低酸素環境下で用いる特殊な代謝(*2)か、又はそれに類似した代謝を用いる可能性があることを世界で初めて実証しました。これは、平成20年度に国が「先端医療開発特区」として創設したスーパー特区(がん医薬品・医療機器早期臨床開発プロジェクト)に選定された国立がんセンター東病院、慶大先端生命研の共同研究の成果です。 この研究成果は2009年5月19日、米国がん学会誌Cancer Researchの on-line版に掲載されました。 http://cancerres.aacrjournals.org/cgi/content/abstract/0008-5472.CAN-08-4806v1
このニュースは下記メディアでも報道されました。 http://www.researchsea.com/html/article.php/aid/4219/cid/1/research/could_anti-parasitic_drugs_be_effective_against_cancer_.html http://www.innovations-report.de/html/berichte/medizin_gesundheit/anti_parasitic_drugs_effective_cancer_133014.html http://mdn.mainichi.jp/mdnnews/national/archive/news/2009/06/05/20090605p2a00m0na005000c.html (技術用語の説明) *1.メタボローム 細胞内に数千種類存在すると言われる代謝物質(メタボライト)の総称。主なものにアミノ酸、糖、脂質などがある。 *2.代謝 生体内の化学(酵素)反応のこと。外界から取り入れた物質を別の物質に変換することによって細胞や生体の活動に必要なエネルギーやタンパク質、核酸などの 生体高分子の材料を合成する。 *3.クエン酸回路 酸素呼吸を行う生物が全般に行う、エネルギーであるATPをつくるための代謝経路。 またクエン酸回路はアミノ酸などの物質も生産する。 *4. ATP アデノシン三リン酸(adenosine triphosphates; ATP)の略語。全ての生物のエネルギー物質。 *5.酵素 代謝反応(ある物質を別の物質に変換する仕事)を行うタンパク質のこと。 |
|
| 最終更新日 ( 2009/06/24 水曜日 12:59:02 JST ) |
| ||