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遺伝暗号法則の”例外”を発見 ~生命の起源や進化の解明に貢献 |
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(12.1.18) 慶應義塾大学先端生命科学研究所(冨田勝所長)の大学院生浜島聖文君(政策・メディア研究科修士課程)及び金井昭夫教授らの研究グループは、線虫と呼ばれる生物から、遺伝暗号の解読システムの”例外”を世界で初めて発見しました。この研究内容は、2011年12月20日、英国科学専門誌「Nucleic Acids Research」のon-line版にて発表されました。(http://nar.oxfordjournals.org/content/early/2011/12/19/nar.gkr1226.full)
- 研究内容
研究グループは、今回発見した遺伝子によって、本来多くの生物で共通している遺伝暗号の解読が例外的に起きることを明らかにしました。生命活動に必須のタンパク質はアミノ酸から成りますが、このアミノ酸の並びを決めるための情報はDNAと呼ばれる設計図に書き込まれています。DNAはA, T, C, Gと呼ばれる4種の塩基の並びで暗号化されていますので、タンパク質を作る際にはtRNA(転移リボ核酸)と呼ばれる分子によってこの遺伝暗号は解読されます。通常、tRNAによる暗号の解読ルールは生物間で広く共通していますが、今回新たに線虫には特殊な暗号解読を行うtRNAが存在することがコンピュータによる解析と実験によって確認されました。線虫という我々の身近に生息する生物から遺伝暗号の”例外”が見つかったのは極めて異例のことで、線虫では特別なタンパク質が合成されている可能性があります。

- 研究の成果
論文発表に際し冨田所長は、「遺伝暗号表は生物の基本的なルールでヒトから植物からバクテリアまで、すべての生物に共通とされている。今回、線虫という生物で例外を見つけたことは、生物学の教科書を書き換えることになる可能性がある大きな発見です。」と説明しています。筆頭著者の浜島君は、「鶴岡に来て4年になりますが、庄内の豊かな自然と文化に囲まれてじっくり腰を落ち着けて研究できたことが、今回のアイデアと研究成果を産んだと思っています。学術文化都市・鶴岡の発展に貢献できる世界的科学者になり、必ず恩返しをしたいです。」とコメントしています。 今回の研究成果により、生命発生プロセスやその進化の解明につながることが期待されます。

↑A, T, C, Gの三文字ずつが1セットとなりアミノ酸の種類を指定し、これを遺伝暗号と言う。この暗号のルールは多くの生物で共通しているが、今回発見した遺伝子によって線虫ではその例外 (ハイライト部分) が生じる可能性がある。
原著論文:Hamashima, Kiyofumi; Fujishima, Kousuke; Masuda, Takeshi; Sugahara, Junichi; Tomita, Masaru; Kanai, Akio “Nematode-specific tRNAs that decode an alternative genetic code for leucine” http://nar.oxfordjournals.org/content/early/2011/12/19/nar.gkr1226.full このニュースは下記のメディアで報道されました。 - 1/19(木)山形新聞 24面
- 1/20(金)荘内日報 2面
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最終更新日 ( 2012/01/20 金曜日 13:37:43 JST )
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