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遺伝子ではない遺伝子(?)を、大量に発見

慶應義塾大学先端生命科学研究所(冨田勝所長)の研究グループが、理化学研究所の林崎良英博士らが中心になって収集した大量のマウスの遺伝子情報を、コンピュータ解析した結果、細胞内には蛋白質に翻訳されない謎の遺伝子転写産物が大量に存在することが明らかになりました。 通 常、細胞内の各遺伝子はRNAに転写された後、蛋白質に翻訳されて生体機能を発揮します。ところが、マウスの細胞内のRNAを網羅的に解析したところ、蛋 白質に翻訳されてないと推測されるRNA(non-coding RNA)を4000種類以上確認した。Non-coding RNAの存在自体はかねてより知られていましたが、これだけ大量に同定したのは本研究が世界ではじめて。このことは、今後のバイオテクノロジーや医療・創 薬研究に大きな影響を与えると考えられます。

研究を行ったのは慶大先端生命科学研究所の沼田興治氏(大学院生)、金井昭夫助教授、斎藤輪太郎講師、および冨田勝教授のグループで、理化学研究所ゲノム科学総合研究センター林 崎研究室、英国サンガー研究所、オーストラリアのクィーンズランド大学の研究者らとの共同研究。理化学研究所の林崎博士は慶應大学先端生命科学研究所の客 員教授もつとめており、かねてよりの研究協力が実を結んだ。この研究成果は12月5日号の英学術誌Natureに一部掲載されました。

このニュースは下記のメディアでも報道されました。

・山形新聞 12/13
荘内日報 12/19 1面

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