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特別研究生として地元高校生・高専生15名を受け入れ

慶應義塾大学先端生命科学研究所は、平成24年度特別研究生として地元高校生・工業高等専門学校生計15名を受け入れることを決定しました。これは 「将来、博士号をとって世界的な研究者になりたい」という大きな夢を持った高校生,高専生を「特別研究生」として受け入れて全面的に支援する制度です。平 成24年度特別研究生として入学するのは、山形県立鶴岡南高等学校生徒10名(1年生3名、2年生5名、3年生2名)、山形県立鶴岡中央高等学校生徒1名 (3年生)、羽黒高等学校生徒2名(1年生1名、2年生1名)と鶴岡工業高等専門学校生2名(専攻科1年生1名、2年生1名)の計15名。5月16日 (水)17:00~ 鶴岡メタボロームキャンパスレクチャーホールにおいて入学式が行われました。

研究生は、平日放課後および夏休みなどに研究所に出入りでき、担当スタッフ(先端研の大学院生、学部生、及びアドバイザリースタッフとして教員)の許可が あれば、先端研の実験機器やコンピュータやデータベースを自由に利用できます。研究テーマは医学分野ではヒト常在菌や老化研究、環境分野では土壌微生物、 食品分野では農作物メタボローム解析、などの中から生徒が自分自身の興味で選び、あくまで自分で考えて自分で勉強して試行錯誤することを前提としていま す。日々のアドバイスは主に大学生・大学院生が担当します。担当スタッフはアドバイスを行いますが、いわゆる「指導」はせず、あくまで自分で考えて自分で 勉強して試行錯誤することで、若い頭脳で独創的かつエキサイティングな研究が行われることを期待しています。当面の目標として、毎年夏に鶴岡で開催されて いる高校生バイオサミットin鶴岡(http://www.bio-summit.org/)や日本学生科学賞などのコンテストでの入賞や、日本分子生物学会などでの学会発表を目指します。

本 制度は、2011年度、山形県立鶴岡南高等学校の田中芳昭校長からの呼びかけと、山形から世界的な人材を育成したい、という冨田所長の想いが一致し、実現 の運びとなりました。昨年度は鶴岡南高校だけを対象としましたが、今年度はこれに加えて、羽黒高等学校(牧静雄校長)、鶴岡工業高等専門学校(加藤靖校 長)から打診があり話し合いが行われ、また、山形県立鶴岡中央高等学校(井上利也校長)の高校生研究助手を体験した生徒もこの制度内で研究生活動を開始す ることについて、受け入れを決定しました。

特別研究生の受け入れ条件として、「一般入試ではなく、アドミッションズ・オフィス(以下 AO)入試または推薦入試で大学,大学院を受験すること」としています。AO入試はペーパーテストではなく、高校時代の自由研究や課外活動などで人物を総 合的に評価する入試制度で、1990年に慶應義塾大学が日本で初めて導入しました。現在では400を超える国公私立大学が導入しています。

冨 田所長は「十代後半の重要な時期に、自由にのびのびと好きな研究をさせてあげることが、世界的な科学者を育成するために不可欠。大きな夢に向かってまい進 している生徒にとって、ペーパーテストの受験勉強に明け暮れることは妨害となる。AOはそんな生徒を評価するための入試システムであり、そのことを校長先 生や保護者の方々が理解していただいていることを嬉しく思います。」とコメントしています。

このニュースは下記のメディアで報道されました。

  • YBC NNNストレートニュース 5/17(木) 11:30 テレビニュース
  • 山形新聞 5/17(木) 24面
  • 荘内日報 5/18(金) 1面 「ノーベル賞級の成果を」

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