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福田真嗣特任准教授、 平成25年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞

慶應義塾大学先端生命科学研究所(山形県鶴岡市、所長 冨田勝)の福田真嗣特任准教授が、平成25年度科学技術分野の文部科学大臣表彰の若手科学者賞を受賞しました。(文部科学省のプレス発表:http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/25/04/1332785.htm
4月16日(火)に文部科学省において表彰式が行われました。

文部科学省では、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者の功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、 もって我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的として、科学技術分野の文部科学大臣表彰を定めています。その中で「若手科学者賞」は、萌芽的な研 究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者を対象とする賞で、今年度は89名が選ばれまし た。山形県内での受賞は福田特任准教授のみとなります。

福田特任准教授は、「統合オミクスによる腸内共生システムの研究」で本賞を受賞しました。これはお腹の中に生息している腸内共生細菌が、どのようなメカニ ズムでわれわれの健康維持・増進に寄与しているのかについて、メタボロミクスをはじめとする最新のオミクス技術を駆使して分子レベルで明らかにした研究で す。本研究成果は、これまで現象論に留まっていた腸内共生細菌の役割を分子レベルで理解し、腸内共生システムの制御に基づく先制医療基盤技術の創生につな がることが期待されます。

福田特任准教授のコメント: 「ヨーグルトや発酵食品を摂取することが体に良いことは古くから知られていましたが、それらがなぜ体に良いのかに関する分子メカニズムはあまり明確ではあ りませんでした。最新のオミクス解析技術を用いることで、いわゆる善玉菌が腸内で産生する代謝産物が生体細胞に作用することで、われわれの健康維持・増進 に寄与していることを世界に先駆けて明らかにしました。今後も自然豊かな鶴岡の地と、先端研の恵まれた研究設備を活用して、健康という身近な話題に関する 研究成果を世界に向けて発信していきたいと思います。」

先端生命科学研究所・冨田所長のコメント: 「腸内細菌や発酵微生物など、微生物は今後の健康科学において極めて重要な研究テーマになると考えられます。 私たちは今後この分野に力を入れて世界のリーダーシップを取りたいと思います。」

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