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ワカメとメカブ研究の大学院生、国際学会で表彰される

慶應義塾大学先端生命科学研究所(山形県鶴岡市、冨田勝 所長)で研究活動を進めている慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程3年のShahlizah Sahul Hamidさんはワカメとメカブの加熱に関するメタボローム解析研究を行い、その研究成果を4月28日(日)-5月3日(金)に韓国・チェジュで開催された国際学会「23rd International Seaweed Symposium 2019 (ISS 2019)」にて発表し、Best Student Oral Awardsを受賞、表彰されました。

「23rd International Seaweed Symposium 2019 (ISS 2019)」は、3年に一度の頻度で開催される海藻をメインテーマにした国際学会で、海藻に関連する分類、環境応答、工業利用に関わる様々な研究が発表されました。本学会で授与されたBest Student Oral Awardsは、最も優れた口頭発表を行った学生に対して贈られるもので、ハミッドさんは国内外の学生を押さえ、本賞を受賞しました。

本研究は、日本を含めた東アジアで食されるワカメとメカブのゆで過程における構成成分の変化について、メタボローム解析を用いて解明を目指したものです。ワカメとメカブは同一種の異なった部位ですが、海藻中のアミノ酸、有機酸などの水溶性構成成分の多くがワカメでは30秒以内のゆで過程で急激に溶け出しているのに対し、メカブではより緩やかに溶け出していることを初めて定量的に示しました。本研究より、サラダとして食するにはゆで時間を30秒以内の短めにするべきであることが明らかになりました。

ハミッドさんは受賞に際し「海藻研究分野で最も規模の大きい国際学会で様々な分野の研究者との交流ができ、さらにこのような受賞することができ非常にうれしく思います。海藻という日本から切り離せない食材と慶應先端研でメタボローム研究が実施できたことが、今回の受賞に繋がったのだと思います。この技術を用いて海藻を用いた食品や日々の調理においてベストな条件を見つけることに貢献できればと思っています。」とコメントしています。


このニュースは下記のメディアで報道されました。

・5/17 山形新聞 28面



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