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120年の謎・がんの「鬼の目」を閉じるには? -がんのエネルギー産生と配分の仕組みを発見-

細胞にはDNAを包む核があり、その中に核小体と呼ばれる小さな目があります。悪性度の高いがんでは、核小体は「鬼の目」のように恐ろしいほど大きくなることが分かっています。肥大化した核小体は、約120年前に、がんに起こる変化として発見され、がんの診断や悪性度の指標として利用されています。

今回、シンシナティ大学・広島大学・慶應義塾大学を核とした国際研究チームは、いくつもの先端技術を結集し、がんで著しく増大するGTP(グアノシン3リン酸)エネルギーが核小体肥大を引き起こすことを明らかにしました。また、がん細胞が依存するGTPエネルギーが遮断すると、がんを抑制することもマウスを用いた実験で示されました。がん細胞に関する長年の謎に新たな答えを示し、がんの新たな治療法開発へとつながる画期的な発見になります。

本研究の成果は、2019年8月2日に英学術誌「Nature Cell Biology」のオンライン速報版に掲載されました。(https://rdcu.be/bMHNW


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