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ウニの胚発生における代謝産物の重要性を明らかに ―生命誕生の謎解明につながる新知見―

今回の発表のポイント
・胚発生における不均等分割*1と原腸陥入*2のメカニズムを解明することは生物学的観点から重要です。本研究では、代謝の切り口で、胚発生の新たな制御機構を解明しました。
・16細胞期の小割球*3の細胞と非小割球の細胞を分離し、メタボローム解析*4を行うことで、小割球の細胞に特徴的な代謝産物を同定しました。
・代謝経路の阻害薬が、小割球のオーガナイザー*5機能を阻害したことから、特定の代謝が小胞体(ER)*6の細胞内局在やシグナル伝達経路と関連することが明らかになりました。
・発生生物学における代謝産物の機能解明が、今後も期待されます。

研究概要
 庄内地域産業振興センター(理事長:皆川治)の牧野嶋秀樹がんメタボロミクス研究室研究顧問(国立がん研究センター・鶴岡連携研究拠点チームリーダーおよび慶應義塾大学先端生命科学研究所訪問教授兼任)、慶應義塾大学先端生命科学研究所(所長:荒川和晴)の森大博士(当時助教、現名古屋大学未来社会創造機構)らの研究グループは、米ブラウン大学の矢島麻美子博士らとの共同研究を通じて、ウニの胚発生における代謝産物の重要性を明らかにしました。なお、鶴岡市の研究チームは、メタボローム解析およびプロテオーム解析を担当しました。

 研究成果は、2025年8月11日に、Nature Communications誌のオンライン版に掲載されました。

 

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